メタルプリントの「塗り足し」って?

投稿日:2020.11.19最終更新日:2023.10.04

メタルプリントの「塗り足し」って?

こんにちは!
パイオテックです。


今回は、メタルプリントの「塗り足し」についての記事です。

ご注文の流れにもこのように書いておりますが、「塗り足し」とは果たして何なのか?ということですね。
更に、文字入れする場合はどこに配置すれば確実にプリントされるのかという疑問にもお答えしていきたいと思います。

そもそも塗り足しって?

データをご入稿いただく際に、パネルサイズよりも大きなデータサイズでご入稿いただいております。

例) 5×7インチの場合
・パネルサイズ  :127mm×178mm
・入稿データサイズ:133mm×184mm

パネルサイズに比べ、入稿データサイズの方が上下左右6mm大きいですよね。
このパネルサイズより大きな部分を「塗り足し」と表現しています。

製作工程の振り返り

塗り足しの必要性のご説明をする前に、メタルプリントの製作工程を少し振り返りたいと思います。
※詳しく製作工程をご覧になられたい方はこちら

まずはプリンターで転写紙を出力し、出力した転写紙とパネルを重ねて耐熱テープでとめます。

転写紙を貼り合わせたパネルをプレスして熱をかけ、インクをパネルに浸透させます。
プレス後に転写紙を剥がせばメタルプリントの完成です。


「塗り足し」が重要になってくるのは、2つ目の「転写紙とパネルを貼り合わせる工程」です。
次のイラストをご覧ください。

塗り足しがない場合 ※データサイズ(転写紙)とパネルが全く同じサイズ

製作工程のように、転写紙の上にパネルを置きます。
もし転写紙(データサイズ)とパネルがこのように同じサイズだった場合、ほんの少しでもズレてしまえばプリントミスに繋がります。


■データとパネルがズレてしまった場合

図のように、データがない部分はもちろん転写されません。
転写紙とパネルがズレてしまうことで、メタルプリントの一部が転写されず、余白が出てしまいます。
ただし人間の手で作業している限り、全くズレないというのはさすがに厳しいですよね。

塗り足しがある場合 ※データサイズ(転写紙)がパネルより大きい

このようにデータサイズの方が大きければ、多少ズレても転写されない部分が発生することはなく、位置合わせもしやすいですね。
メタルプリントを余白なく綺麗に作成するには、このように必ず「塗り足し」が必要になってきます。


塗り足し分の大きさはパネルサイズによって異なりますので、データ作成の際は入稿サイズ表を参考にされてください。

文字入れする時の配置について

塗り足しの必要性についてお分かりいただけましたでしょうか?
それでは、もし「絶対に転写したい文字」がある場合はどこに配置すれば良いかという話をしようと思います。


先に答えをお伝えしてしまうと、端から上下左右 各6mm以上あけた場所です。
※なお、24×36インチは端から上下左右 各10mm以上です。


理由を、「塗り足しが上下左右6mmの場合」でお話しします。
※塗り足しが上下左右10mmの場合は、6mmを10mmに置き換えてください。


最初にお伝えしましたが、パネルサイズより入稿データサイズの方が上下左右6mm大きいです。
つまり、パネルと転写紙を貼り合わせる際に、以下の画像のように最大で6mmのズレが生じる可能性があるということですね。
※ただし基本的には真ん中になるように調整していますので、ここまでズレる可能性は低いです。

※グレーの塗りつぶし部分がパネルです。


そのため、上下左右 各6mmの余白を確保した場所であれば切れずに確実に文字をプリントすることができます。
※ただし入稿いただいたデータとパネルの比率が異なる場合は、6mmあけた状態で入稿していただいても切れる場合があります。

文字入れをお考えの方は、是非参考にしてください。
6mmが分かりにくいかもしれないですが、「端っこはプリントされない、もしくは切れる場合があるので避ける」ことを意識していただければ幸いです!


最後まで読んで頂き、ありがとうございました!